2013年1月10日木曜日

発電のシミュレーションって

発電のシミュレーションをしますが、どれくらい精度があるのでしょうか?期待しすぎもいけないと思います。そもそもある条件下でのものですので、その条件を満たさないと出ないです。一番良い条件なので、上限と見ておいた方が良いと思います。
当たり前のことを書きましたが、どういう時に出ないのか?
1番は天候です。不順だったりすると即影響が出ます。好天ばかり続くと予想以上に発電をすることもあります。
2番目は影です。電柱や電線はそこら中に有ります。木や建物の影など全く日陰にならないという好条件の所の方が少ないのではないでしょうか?電柱や送電線など何らかの影が掛かる場合が有ると考えた方がいいと思います。私の発電所では東側に送電線が走っております。エリアによっては、この電線が影になる午前中は出力が10%ダウンします。
ソーラーシェアリング第1発電所のパネルを下からサーモグラフィでチェックしますと左上から右下に線が走っているのが分かります。これは電線の影の影響でパネルにホットスポットが発生しております。影の部分が抵抗となり電気が流れにくくなることにより起こります。その結果パネルの一部に温度上昇が起こる現象です。これは異常ではありません。また、パネルのハンダ不良が原因のホットスポットは出力がでない場合も有ります。これは異常です。実際この状態を突き止めるのは難儀です。
地上設置の場合、アレイとアレイの高低差の2.3倍くらいのスペースがないと影の影響を受けることになります。つまり、高さ1mなら2.3mの間隔を入れないといけないことになります。こんなことしたら土地がいくら有っても足りません。土地にどれだけパネルを敷き、どれだけ収入が見込めるのかを検討することが必要になります。また、高性能パネルを採用することで、設置面積を節約することもできます。
発電効率がいいのは緯度と同じくらいの角度といわれています。角度は30度くらいです。この条件を無条件に受け入れるのには問題が有ります。これには先の前提と同じで、1年中影にならないといった条件が必要です。冬は影の影響を受けるが、春、夏、秋で挽回するというのであれば、低角度での設置をした方が合理的になります。角度が低い方が風の影響を受けにくくなります。現在設置中の発電所は20度にしています。高低差1mで間隔1.5mにしています。
3番目は、抑制の問題です。メガソーラーは抑制が8%かかるという前提になっています。発電しても売れないのが8%有るということは、売電価格が40円ではなく実質36.8円ということになります。抑制とは系統で電気が余ってしまっている時に起こります。
そういう時は、系統電圧が有る一定以上になってしまい、パワコンが送電を止めてしまう仕様になっています。家庭用の場合、単相100Vです。基準は101+-6Vなので上限107Vで送電が出来なくなります。一方、3相200Vだと基準は202+-20Vなので上限222Vで送電が出来なくなります。単相では214V相当で掛かることになるので、3相の方が抑制が起きにくいということになります。
住宅用のソーラーは単相での連係が多く、それらが多く設置されている激戦区に有っては抑制の頻度も高いと聞きます。50KWクラスになるとちょっとした調整では手に負えないので、トランスの設置などの対策(費用が掛かる)が必要になります。普通のトランスを購入する場合、KVA=1万円くらいが相場です。中電だとサイズに関わらず1台13万円と格安です。ソーラーシェアリング坪井第1発電所の電柱には75KVAが2台設置されています。






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